スーパーラグビー「サンウルブズ」2020第4節結果・レビュー

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第4節 VSレッズ

結果

得点

レッズ64VSサンウルブズ5
前半後半前半後半
3628得点05
64トライ01
34コンバージョン00
00ペナルティゴール00

チームスタッツ詳細

レッズVSサンウルブズ
806ゲインメーター370
151ボールキャリー103
47ディフェンス突破数9
24クリーンブレイク5
14オフロードパス8
9試合中のキック数10
90タックル成功率73
70コンバージョン成功率0
ペナルティゴール成功率
100ラインアウト成功率87.5
100スクラム勝率85.7
9ペナルティの数13

メンバー表

レッズサンウルブズ
1JP・スミスクリス・イーヴズ
2アレックス・マフィジャバ・ブレグバゼ
3タニエラ・トゥポウコンラード・ファンフィーレン
4アイザック・ロッダコーリー・トーマス
5アンガス・ブライスマイケル・ストーバーク
6ラカン・サラカイアロト吉田 杏
7リアム・ライトミッチ・ジェイコブソン
8ハリー・ウィルソンジェイク・シャッツ
9テイト・マクダーモット 齋藤 直人
10ジェームズ・オコナーガース・エイプリル
11ヘンリー・スペイトジェームス・ダーガヴィル
12ハミッシュ・スチュワートベン・テオ
13ハンター・パイサミJJ・エンゲルブレヒト
14クリス・フェアウアイ=サウティアシオサイア・フィフィタ
15ジョック・キャンベルジョーダン・ジャクソン=ホープ
16エド・クレイグエフィ・マアフ
17ハリー・フーパートニック・メイヒュー
18ジョシュ・ナッサヘンカス・ファン・ヴィック
19ハリー・ホッキングス谷田部 洸太郎
20フレイザー・マクライトテビタ・ツポウ
21スコット・マロルアルディー・ペイジ
22アイザック・ルーカス森谷 圭介
23ブライス・へガティー中野 将伍

個人成績

サンウルブズトライゲインメーターボールキャリーディフェンス突破数クリーンブレイクオフロードパスタックル回数タックル成功率(%)ペナルティ回数得点
J. ジャクソンホープ649115100
S. フィフィタ13361214505
JJ. エンゲルブレヒト531112967
B. テオ166419782
J. ダーガヴィル539875
G. エイプリル215729
齋藤 直人175967
J. シャッツ31830
M. ジャイコブソン2061217821
吉田 杏42863
M. ストーバーク921984
T. コーリー10601
C. ファンフーレン677863
J. ブレグヴァゼ21070
C. イーヴズ318632
E. マアフ7216100
N. メイヒュー251002
H. ファン・ヴィック122116671
谷田部 洸太郎76683
テビタ・ツポウ8514831
R. ペイジ223100
森谷 圭介52450
中野 将伍9100

チームオブザウィーク選出

ジェームズ・オコナー、ハンターパイサミ(レッズ)

ハイライト動画

マッチレビュー

アタック編

見ていてとにかくフラストレーションのたまる試合だった。アタックではとにかくミスをし、その後の相手ボールスクラムでペナルティを取られ、自陣深くにけりこまれるという場面が何度もあった。
私の手元の集計になるが、効果的なアタックや納得のいくキックができた場面が前後半25回のアタックの内たったの5回だった。
前半1分50秒付近のエイプリルの陣地回復のためのキック、前半21分からのスクラムからのアタック、後半開始すぐのエイプリルの陣地回復のためのキック、後半24分マイボールスクラムからのフィフィタのトライにつながったアタック、後半33分付近のキックボールキャッチからの幻のトライにつながったアタックのたった5回のみである。
それ以外では大半がノックオンか戦術的に理解のできないキックやパスなどであった。そのうちのいくつかを取り上げる。
この試合を開始早々決めることとなった、開始40秒と前半2分30秒と前半5分30秒のノックオン。準備してきたアタックを出すための準備段階での立て続けのノックオンでサンウルブズ得意のテンポいいアタックをすることができず、試合にうまく入ることができなかった。
前半33分のエイプリルのキック、前半38分のジャクソンホープのキック、後半27分付近の森谷のチップキック、この3つはどういう意図があってそのキックを選択したのかという事がわからなかった。
エイプリル、ジャクソンホープのキックはなぜタッチに出さなかったのかという事だ。22mの内側だったので、タッチに明確に蹴りだしておけばトライは奪われなかったのに、見方が誰も予想できないノータッチキックを蹴ったせいでカウンターを食らいトライを奪われた。点差が離れている状態だと相手はのびのびとアタックをしてくるのでカウンターをしやすい環境を作るキックはあり得ない選択だと思う。この2つのキックがスキルの問題でタッチに蹴り出せなかったのならまだいいが、あえてあのキックを蹴ったのなら大問題だと私は思う。
森谷のチップキックはなぜこのキックを蹴ったのかという事だ。オープン側に相手選手の人数のほうが多いのでキャッチされたら自陣深い位置なのでピンチになるのが明白。さらに、味方のプレイヤーは誰もボールに競りに行っていないため、自陣深い位置から短時間で脱する且つボールを失わないための選択として行ったキックには見えない。こういう何のビジョンも見えないキックは本当に次戦からは修正して蹴らないようにしてもらいたい。
32分のジョーダンジャクソンホープの自陣22m内でのラン。第1節のレベルズ戦から気になっていたが、深く蹴りこまれたときに味方が戻ってもいないのにカウンターをしようとしてターンオーバーされることが毎試合ある。タッチに蹴り出せば回避できるのになぜ3試合経過した今でも修正しないのだろうか。ここを改善するだけで毎試合1トライは確実に防ぐことができる。

セットプレー編

スクラムで圧倒され続けた試合だった。スクラムでペナルティを取られることでサンウルブズは攻撃の機会を逸し、さらには自陣に入られるため、この試合の悪循環を生んだ一つの要因だと考えられる。
レッズが他チームと比べて特別スクラムが強いというわけではないので、準備の差が出たのかなと感じる。チーフス相手にもスクラムが組めたサンウルブズなら修正することは可能なはず。

ディフェンス編

私はこの試合の開始10分間のディフェンスを見たとき、サンウルブズはディフェンスシステムを大幅に変更してきたのかと思うくらい、前の2試合とはディフェンスの出来が違った。
レベルズ戦、チーフス戦でのサンウルブズのディフェンスは前に前に出ることで相手選手一人ひとりの自由時間を奪いミスを誘っていくというディフェンスだったのに、この試合ではパスに合わせて流して、1対1で相手を上回っていく目標をもったディフェンスに感じた。しかし、1対1の局面では簡単に突破され、中途半端なディフェンスでディフェンスラインががたがたになっていて何度もギャップを突かれた。
何故ここまでディフェンスの意思統一ができていなかったのだろうか。
後半10分以降は、しっかりと前に出るディフェンスが出来ていたため、ミスを誘ったり、逃げのキックに追い込むことができていた。初めからこのディフェンスが出来ていたらこんな試合にはならなかったはず。
これではっきりしたのはサンウルブズは我慢のディフェンスで勝って行くチームではなく、アタックで試合自体のテンポを作っていくチームだという事。
セットプレーを安定させ、テンポのいいアタックをすることがサンウルブズにとって良いディフェンスを作る鍵なのだろう。

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